おしゃれなお店の条件は、ひとによって、場合によって、それぞれ分かれるんだと思います。家族で出かけたときや、ちいさなこどもさんがいるときと、仕事で大事な打ち合わせをするとき、記念日にデートをするときとでは、望まれる条件が当然ながらちがってきます。その場合場合にそなえて、いろんなタイプのお店をアタマにインプットしておける人が、いうなればおしゃれな人。雑誌に紹介されたお店を、ただただおしゃれなお店だと決めつけて、時と場合を考えずに行こうとする人は、古い言い方で無粋というのかも。
ぼくにとっておしゃれなお店というと、家の近くの鎌倉あたりにいくつか思い浮かびます。大都会の一等地で、高いお金を取ってたくさんお金をかけて、おしゃれな雰囲気を作り出すのは、悪いことではありませんが、当たり前と言う気がしないでもありません。
お値段と場所代考えたら、別にふつうかな。ってお店、けっこうありますよね。鎌倉はそのへんのバランスが取れていて、いなかでも都会でもない、そして、ほかの土地にはないオリジナリティーとカリスマ性がある。近くにいるほど気づきにくいですが、とても貴重な土地柄なんだと思います。
よく知られているように、鎌倉から湘南にかけては、老若男女が楽しめるいろいろなお店があります。下北沢にありそうな若者向けの古着屋さんのおとなりが、老舗の和菓子屋さんだったりする。
それがアンバランスなんでなく、鎌倉らしさなんですね。有名な大仏さんにおまいりするとよくわかります。デートできたオシャレな恋人と、家族連れと、観光ツアーのおじさんおばさんと、修学旅行の学生さんが、まったく違和感なくその場の空気になじんでいます。おしゃれなお店って、そのお店の中だけでなく、街全体の雰囲気があって初めて、作り出されるものなのかもしれませんね。